Raschモデルに基づくテストの同時等化法
1.問題の所在 1.1目的 異なるテストの素得点は, そのままでは受験者の能力あるいは学力といったものを比較できない. テストの困難度を表す尺度が異なるからである. 本稿の目的は, そうしたテスト群の困難度を共通尺度上へ変換する方法を提案することにある. 変換されるテストはRaschモデルに依拠して作成されているものとする. 1.2調整テスト方式と等化 知能, 学力あるいは語彙理解力といった潜在特性をよく知られている古典的テスト理論(Gulliksen, 1950)に依拠して測定するとき, すべての受験者について高い精度を望むのは難しい. 古典的テスト理論の枠組で測定精度を高くするには, 全受...
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Veröffentlicht in: | 行動計量学 1986/09/30, Vol.14(1), pp.39-46 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1.問題の所在 1.1目的 異なるテストの素得点は, そのままでは受験者の能力あるいは学力といったものを比較できない. テストの困難度を表す尺度が異なるからである. 本稿の目的は, そうしたテスト群の困難度を共通尺度上へ変換する方法を提案することにある. 変換されるテストはRaschモデルに依拠して作成されているものとする. 1.2調整テスト方式と等化 知能, 学力あるいは語彙理解力といった潜在特性をよく知られている古典的テスト理論(Gulliksen, 1950)に依拠して測定するとき, すべての受験者について高い精度を望むのは難しい. 古典的テスト理論の枠組で測定精度を高くするには, 全受験者を通じて, まんべんなく易しい項目から難しい項目まで提示しなくてはならない. しかし, 受験者の側からすれば, 易し過ぎず難し過ぎないという項目だけからなるテストの方が望ましい. なぜなら, 受験者の能力水準から離れた困難度水準の項目を提示しても, 受験者が飽きたりあるいは欲求不満に陥ってしまうからである. |
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ISSN: | 0385-5481 1880-4705 |
DOI: | 10.2333/jbhmk.14.39 |