保健統計学の立場から

直接法による訂正死亡率は観察集団の年齢別死亡率を標準集団の年齢別人口を荷重として平均したものである. 標準集団の年齢別死亡率と観察集団の年齢別死亡率との高低を総合評価するためには, 標準集団の年齢別死亡率を観察集団に適用して期待死亡数を算出し実際死亡数の期待死亡数に対する比を標準集団の死亡率に乗ずる間接法の方が合理的である. この方法によるならば, 標準集団および観察集団をそれぞれ母集団および標本とみなして標本論的に取り扱うことが可能となる. 率の標本変動の幅は標本の大きさによって異なるのみならず, 母集団における率の値によっても異なる. 率を逆正弦変換したものの標本分散は母集団における値には...

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Veröffentlicht in:行動計量学 1975, Vol.2 (2), p.61-61
1. Verfasser: 植松稔
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:直接法による訂正死亡率は観察集団の年齢別死亡率を標準集団の年齢別人口を荷重として平均したものである. 標準集団の年齢別死亡率と観察集団の年齢別死亡率との高低を総合評価するためには, 標準集団の年齢別死亡率を観察集団に適用して期待死亡数を算出し実際死亡数の期待死亡数に対する比を標準集団の死亡率に乗ずる間接法の方が合理的である. この方法によるならば, 標準集団および観察集団をそれぞれ母集団および標本とみなして標本論的に取り扱うことが可能となる. 率の標本変動の幅は標本の大きさによって異なるのみならず, 母集団における率の値によっても異なる. 率を逆正弦変換したものの標本分散は母集団における値には関係なく, 標本の大きさのみに関係する. 観察集団および標準集団における年齢別死亡率を逆正弦変換してその差の2倍を観察集団の年齢別人口を荷重として平均したものが植松の指標である.
ISSN:0385-5481