心臓採取術

「はじめに」本稿では日本の脳死下臓器提供時の心臓採取について述べる. 本稿は標準的な手技の一つの目安であり, 手術進行上の状況変化, レシピンエントやドナーの状態および施設の方針に応じて, 臨機応変に変更しうるものである. したがって, 必ずしも全てを遵守することを求めていない. 限られた術野に胸部2人, 腹部2~3人が立ち, 胸部と腹部の操作が同時並行で進むため, 胸部と腹部のチームは声を掛け合い, お互いに譲り合いながら操作を進めることを心がける. 心臓チームの責任者が術野の責任者となって血行動態を含めた管理に注意を払い, 呼吸循環管理医等とよくコミュニケーションをとり, 安全かつ予定通り...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:移植 2023, Vol.58(2), pp.65-69
1. Verfasser: 木下, 修
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」本稿では日本の脳死下臓器提供時の心臓採取について述べる. 本稿は標準的な手技の一つの目安であり, 手術進行上の状況変化, レシピンエントやドナーの状態および施設の方針に応じて, 臨機応変に変更しうるものである. したがって, 必ずしも全てを遵守することを求めていない. 限られた術野に胸部2人, 腹部2~3人が立ち, 胸部と腹部の操作が同時並行で進むため, 胸部と腹部のチームは声を掛け合い, お互いに譲り合いながら操作を進めることを心がける. 心臓チームの責任者が術野の責任者となって血行動態を含めた管理に注意を払い, 呼吸循環管理医等とよくコミュニケーションをとり, 安全かつ予定通りに摘出手術が進行するように配慮する. 進行のタイミングで気を付けるべきところは, (1)ヘパリン化, (2)大動脈遮断, である. (1)ヘパリン化は胸部・腹部ともに剥離などの摘出準備が完了したことを確認してから行う必要がある.
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.58.2_65