心臓移植におけるマージナルドナー受け入れについて
「I. はじめに」2010年7月の改正臓器移植法施行以降, 心臓移植を中心とした国内重症心不全診療を取り巻く環境は大きく変化してきた. 翌年の2011年4月からは心臓移植への橋渡し治療としての植込型左室補助人工心臓(iLVAD)治療が保険適応となり, さらに2013年2月からは従来60歳未満であった心臓移植レシピエント適応基準年齢が65歳未満に引き上げられた. これらの変化により, 心臓移植数は徐々に増加し, 2019年には小児を含め84例の心臓移植が実施された. しかしながらiLVAD保険償還による移植待機期間中の予後, 生活の質の改善や, 移植適応年齢の引き上げはさらに多くの心臓移植希望患...
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Veröffentlicht in: | 移植 2023, Vol.58(1), pp.35-42 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. はじめに」2010年7月の改正臓器移植法施行以降, 心臓移植を中心とした国内重症心不全診療を取り巻く環境は大きく変化してきた. 翌年の2011年4月からは心臓移植への橋渡し治療としての植込型左室補助人工心臓(iLVAD)治療が保険適応となり, さらに2013年2月からは従来60歳未満であった心臓移植レシピエント適応基準年齢が65歳未満に引き上げられた. これらの変化により, 心臓移植数は徐々に増加し, 2019年には小児を含め84例の心臓移植が実施された. しかしながらiLVAD保険償還による移植待機期間中の予後, 生活の質の改善や, 移植適応年齢の引き上げはさらに多くの心臓移植希望患者の登録へとつながり, 2016年以降心臓移植待機患者の医学的緊急度(Status)Iでの平均待機期間は長期化の一途をたどり, 2021年12月には1,718日(18歳以上では1,815日)となっている. |
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ISSN: | 0578-7947 2188-0034 |
DOI: | 10.11386/jst.58.1_35 |