Tacrolimus徐放製剤を服用中に腎毒性を示した腎移植症例におけるCYP3A5遺伝子1 alleleと肥満サルコペニアの意義

「I. 緒言」 慢性腎臓病(CKD)患者において, 推算糸球体濾過量が45mL/min未満の場合にサルコペニアフレイルの有病率が5.9倍に増大しており, サルコペニアフレイルが一因となって死亡率は2倍になることがアメリカの国民栄養調査で示されている. 腎移植を受けるレシピエントは末期のCKDであることに加え, 高齢化が進んでいることや, 蛋白質の摂取に制限がかかっていることも多いため筋肉量が低下しやすい状況にある. レシピエントのサルコペニアフレイルは腎移植後成績の低下に繋がるとされているが, サルコペニアフレイルが腎移植後成績の低下をもたらす理由は明らかとなっていない. そのため, 筋肉量の...

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Veröffentlicht in:移植 2022, Vol.57(2), pp.177-182
Hauptverfasser: 久保, 靖憲, 松野, 直徒, 中川, 直樹, 内田, 大貴, 玉木, 岳, 高橋, 裕之, 黒坂, 友里恵, 安藤, 伸, 谷野, 美智枝, 柿崎, 秀宏, 横尾, 英樹, 東, 信良, 田﨑, 嘉一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「I. 緒言」 慢性腎臓病(CKD)患者において, 推算糸球体濾過量が45mL/min未満の場合にサルコペニアフレイルの有病率が5.9倍に増大しており, サルコペニアフレイルが一因となって死亡率は2倍になることがアメリカの国民栄養調査で示されている. 腎移植を受けるレシピエントは末期のCKDであることに加え, 高齢化が進んでいることや, 蛋白質の摂取に制限がかかっていることも多いため筋肉量が低下しやすい状況にある. レシピエントのサルコペニアフレイルは腎移植後成績の低下に繋がるとされているが, サルコペニアフレイルが腎移植後成績の低下をもたらす理由は明らかとなっていない. そのため, 筋肉量の減少や筋力低下を呈するサルコペニアフレイルと腎移植後成績との因果関係に注目が集まっている. サルコペニアフレイルの1種に筋肉量が少なく, 脂肪量が多い肥満サルコペニアがある. 肥満サルコペニアは正常体重から軽肥満であることが多く, 外見からサルコペニアフレイルと判別することは困難である.
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.57.2_177