肝移植術後回復における早期栄養投与量の意義
「I. 目的」肝移植術前の低栄養は, 術後感染症や早期死亡の危険因子であるため, 肝移植患者に対する周術期栄養管理はきわめて重要である. われわれは, シンバイオティクス療法, immunonutrition, 亜鉛補充療法などの肝移植術前栄養管理によって, 術前栄養パラメーターが改善することや移植後菌血症発症率が低下することを報告した. 一方, 術後栄養管理については, 術後低栄養が脂肪肝発症の独立危険因子であることを報告した. 日本静脈経腸栄養学会のガイドラインでも, 術後早期の経口・経腸栄養管理を推奨度AIで勧めているが, 肝移植後における早期経腸栄養の意義は明らかではない. またわれわ...
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Veröffentlicht in: | 移植 2017/09/30, Vol.52(2-3), pp.212-219 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 目的」肝移植術前の低栄養は, 術後感染症や早期死亡の危険因子であるため, 肝移植患者に対する周術期栄養管理はきわめて重要である. われわれは, シンバイオティクス療法, immunonutrition, 亜鉛補充療法などの肝移植術前栄養管理によって, 術前栄養パラメーターが改善することや移植後菌血症発症率が低下することを報告した. 一方, 術後栄養管理については, 術後低栄養が脂肪肝発症の独立危険因子であることを報告した. 日本静脈経腸栄養学会のガイドラインでも, 術後早期の経口・経腸栄養管理を推奨度AIで勧めているが, 肝移植後における早期経腸栄養の意義は明らかではない. またわれわれは, 術前低骨格筋量が移植後予後不良因子であることを報告したが, 術後早期栄養管理による骨格筋量の改善効果は明らかでない. |
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ISSN: | 0578-7947 2188-0034 |
DOI: | 10.11386/jst.52.2-3_212 |