神奈川県における献腎移植の現状
「I. 緒言」2010年の臓器移植法改正後, 脳死下臓器提供(DBD)は増加したが, 心停止下臓器提供(DCD)が激減し, DCDとDBDを合わせた献腎提供数全体は減少傾向にある. その原因には, 複数の要因が関与しているものと推察されるが, 心停止後に提供された腎臓を用いた献腎移植の成績が, 脳死下に提供された腎臓に比較して劣るという認識が医療関係者に持たれていることも一つの要因となっているとも思われる. われわれは, 神奈川県内で行われた献腎提供・腎移植をDCDとDBDで比較し, その成績を把握することを目的として解析を行った. 「II. 対象と方法」2010年7月の臓器移植法改正後から2...
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Veröffentlicht in: | 移植 2015/09/10, Vol.50(4-5), pp.423-428 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 「I. 緒言」2010年の臓器移植法改正後, 脳死下臓器提供(DBD)は増加したが, 心停止下臓器提供(DCD)が激減し, DCDとDBDを合わせた献腎提供数全体は減少傾向にある. その原因には, 複数の要因が関与しているものと推察されるが, 心停止後に提供された腎臓を用いた献腎移植の成績が, 脳死下に提供された腎臓に比較して劣るという認識が医療関係者に持たれていることも一つの要因となっているとも思われる. われわれは, 神奈川県内で行われた献腎提供・腎移植をDCDとDBDで比較し, その成績を把握することを目的として解析を行った. 「II. 対象と方法」2010年7月の臓器移植法改正後から2013年10月までの期間に, 神奈川県内では, 多臓器を含む腎臓提供の承諾が34例から得られた. これらの34例のうち, 27例が臓器提供に至り, 7例が斡旋中止となった. 斡旋中止の理由を表1に示す. 提供が可能だった27例中1例はドナー家族が片腎のみの提供を希望された. |
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ISSN: | 0578-7947 2188-0034 |
DOI: | 10.11386/jst.50.4-5_423 |