第4回 多発性硬化症の治療
要旨 多発性硬化症:multiple sclerosis(MS)の治療は, 再発時の急性期治療と再発予防を目的とした慢性期の治療に分けられる. 前者には, ステロイドパルス療法が用いられ, 後者にはインターフェロンベータ(IFNβ)などの免疫調節療法が広く行われている. とくに免疫調節薬による発症早期からの治療が重要である. 対症療法として神経痛や排尿障害などの神経症状に対する治療を行う. さらに再発回数が多い, 既存治療無効, 進行性など難治性のMSに対してはミトキサントロンなどの免疫抑制薬が選択されることもある. しかし, これらの治療でも効果不十分の場合も多く, 現在, 多くの薬剤の臨床...
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Veröffentlicht in: | 医療 2008, Vol.62 (9), p.505-510 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 要旨 多発性硬化症:multiple sclerosis(MS)の治療は, 再発時の急性期治療と再発予防を目的とした慢性期の治療に分けられる. 前者には, ステロイドパルス療法が用いられ, 後者にはインターフェロンベータ(IFNβ)などの免疫調節療法が広く行われている. とくに免疫調節薬による発症早期からの治療が重要である. 対症療法として神経痛や排尿障害などの神経症状に対する治療を行う. さらに再発回数が多い, 既存治療無効, 進行性など難治性のMSに対してはミトキサントロンなどの免疫抑制薬が選択されることもある. しかし, これらの治療でも効果不十分の場合も多く, 現在, 多くの薬剤の臨床試験が進行中である. 数年先にはこれらのいくつかが治療薬として使用可能となり, MS治療の進展が期待されている. 「はじめに」 多発性硬化症:multiple sclerosis(MS)はステロイドパルス療法といくつかの免疫抑制薬やインターフェロンベータ(IFNβ)などでその臨床経過を変化させうることからわかるように, その病因として免疫学的機序が関与する疾患である. |
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ISSN: | 0021-1699 |