特発性正常圧水頭症における認知機能障害の特徴: タップテスト前後, シャント術1ヵ月後での比較

特発性正常圧水頭症(iNPH)における認知機能の特徴と, タップテスト前後やシャント術後の認知機能の変化を検討した. 対象はガイドラインでpossible iNPHと診断された8例(71-84歳). 方法は数唱, 逆唱, Trail Making Test A・B, Raven色彩マトリックスをタップテスト前, 後, シャント術1ヵ月後に施行した. 結果は, タップ前の検査で, iNPHの認知機能障害の特徴として, 視覚性注意の低下および前頭葉機能低下が示唆された. またタップテスト前後, シャント術1ヵ月後の比較では, 低下していた認知機能が正常範囲にまで改善した症例はなかった. 以上より,...

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Veröffentlicht in:医療 2006/07/20, Vol.60(7), pp.448-452
Hauptverfasser: 大槻, 美佳, 佐々木, 秀直, 岸本, 利一郎, 村田, 純一, 北川, まゆみ
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:特発性正常圧水頭症(iNPH)における認知機能の特徴と, タップテスト前後やシャント術後の認知機能の変化を検討した. 対象はガイドラインでpossible iNPHと診断された8例(71-84歳). 方法は数唱, 逆唱, Trail Making Test A・B, Raven色彩マトリックスをタップテスト前, 後, シャント術1ヵ月後に施行した. 結果は, タップ前の検査で, iNPHの認知機能障害の特徴として, 視覚性注意の低下および前頭葉機能低下が示唆された. またタップテスト前後, シャント術1ヵ月後の比較では, 低下していた認知機能が正常範囲にまで改善した症例はなかった. 以上より, タップテスト後-シャント後1ヵ月という比較的短期間では, 認知機能の改善は明らかではないことが示唆された.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.60.448