(NF1)神経線維腫症1診療の進歩

レックリングハウゼン病(神経線維腫症1, NFl)は, カフェオレ斑と良性の神経線維腫の多発を主徴候とし, 骨病変や眼病変など多彩な症状を有する常染色体優性の遺伝性疾患である. 現在, 日本に約4万人の患者がいると推定されているが, 患者の約半数は両親ともに正常な孤発例である. 原因遺伝子は第17番染色体長腕上にありneurofibrominという2818のアミノ酸よりなる蛋白をコードすることが明らかになったが, 治療の面ではこれからの進歩に期待される部分も多い. 旧厚生省の神経皮膚症候群調査研究班(現在は, 神経皮膚症候群の新しい治療法の開発と治療指針作製に関する研究班)は, 20年近くの長...

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Veröffentlicht in:医療 2002/07/20, Vol.56(7), pp.432-434
Hauptverfasser: 今門, 純久, 丸山, 智恵, 大塚, 藤男
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:レックリングハウゼン病(神経線維腫症1, NFl)は, カフェオレ斑と良性の神経線維腫の多発を主徴候とし, 骨病変や眼病変など多彩な症状を有する常染色体優性の遺伝性疾患である. 現在, 日本に約4万人の患者がいると推定されているが, 患者の約半数は両親ともに正常な孤発例である. 原因遺伝子は第17番染色体長腕上にありneurofibrominという2818のアミノ酸よりなる蛋白をコードすることが明らかになったが, 治療の面ではこれからの進歩に期待される部分も多い. 旧厚生省の神経皮膚症候群調査研究班(現在は, 神経皮膚症候群の新しい治療法の開発と治療指針作製に関する研究班)は, 20年近くの長きにわたり, この遺伝性の難病の原因究明や診断治療の進歩に貢献してきた. また本研究班は, レックリングハウゼン病のみならず, 神経線維腫症2(NF2)や結節性硬化症に関する研究も行っている. 神経線維腫症2や結節性硬化症については, 諸先生方が詳しく書かれているので, ここではレックリングハウゼン病に限定して最近の知見を紹介する
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.56.432