耳下腺病変を合併したWegener肉芽腫症の1例
症例は54歳, 女性. 主訴は咳漱, 血痰, 全身倦怠感. 入院時, 右耳下腺部腫大を認め, 胸部X線写真上, 空洞をともなう多発結節影を呈していた. 血沈亢進, 白血球増加, serum cytoplasmic antineutrophil cytoplasmic antibodies (C-ANCA)陽性であった. 鼻粘膜, 肺結節病変ともに病理組織所見で巨細胞をともなう懐死性肉芽腫性病変を認め, Wegener肉芽腫症と診断した. シクロフォスファミド, プレドニゾロン, ST合剤にて治療を開始し, 臨床症状, 肺結節影および耳下腺病変の著明な改善を認め, 臨床経過と画像所見などより耳下...
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Veröffentlicht in: | 医療 2002/03/20, Vol.56(3), pp.167-170 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は54歳, 女性. 主訴は咳漱, 血痰, 全身倦怠感. 入院時, 右耳下腺部腫大を認め, 胸部X線写真上, 空洞をともなう多発結節影を呈していた. 血沈亢進, 白血球増加, serum cytoplasmic antineutrophil cytoplasmic antibodies (C-ANCA)陽性であった. 鼻粘膜, 肺結節病変ともに病理組織所見で巨細胞をともなう懐死性肉芽腫性病変を認め, Wegener肉芽腫症と診断した. シクロフォスファミド, プレドニゾロン, ST合剤にて治療を開始し, 臨床症状, 肺結節影および耳下腺病変の著明な改善を認め, 臨床経過と画像所見などより耳下腺病変はWegener肉芽腫症によるものと考えられた. Wegener肉芽腫症の唾液腺病変合併はまれであり, 文献的考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.56.167 |