筋強直性ジストロフィーを合併した脊髄小脳変性症

筋強直性ジストロフィーは常染色体優性遺伝を呈し, その有病率は人口10万人当たり5人程度と, 遺伝性筋疾患のなかでは比較的多い疾患である. Brookらにより原因遺伝子が第19染色体上にあり, DMキナーゼのCTG反復回数の伸長であることが明らかにされた1). この反復配列の長さが発症年齢や重症度と相関するとされる. 多臓器にわたる障害をともないやすく, 中枢神経系においても進行性の脳萎縮が報告されている2)が, 脊髄小脳変性症の報告はない. 一方, 脊髄小脳変性症にはさまざまな病型があるが, 遺伝性と非遺伝性に大別される. いずれも, 筋疾患との合併は知られていない. 今回, 脊髄小脳変性症...

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Veröffentlicht in:医療 2001/10/20, Vol.55(10), pp.520-522
Hauptverfasser: 重松, 一生, 杉山, 博
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:筋強直性ジストロフィーは常染色体優性遺伝を呈し, その有病率は人口10万人当たり5人程度と, 遺伝性筋疾患のなかでは比較的多い疾患である. Brookらにより原因遺伝子が第19染色体上にあり, DMキナーゼのCTG反復回数の伸長であることが明らかにされた1). この反復配列の長さが発症年齢や重症度と相関するとされる. 多臓器にわたる障害をともないやすく, 中枢神経系においても進行性の脳萎縮が報告されている2)が, 脊髄小脳変性症の報告はない. 一方, 脊髄小脳変性症にはさまざまな病型があるが, 遺伝性と非遺伝性に大別される. いずれも, 筋疾患との合併は知られていない. 今回, 脊髄小脳変性症と筋強直性ジストロフィーを合併した症例を経験したので報告する.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.55.520