肝彎曲部に発生し著明な分葉傾向を呈した大腸若年性ポリープの1女児例

症例は7歳, 女児. 2000年3月4日, 血便のため当科に入院となった. 大腸内視鏡検査, 注腸X線検査にて横行結腸肝彎曲部に長くて太い茎を有し著明な分葉傾向を示す約3cmの巨大な有茎性ポリープを認めた. 肉眼形態, 生検組織所見からはPeutz-Jeghers型ポリープ, 大腸inflammatory fibroid polypが鑑別診断として考えられた. 十分なインフォームドコンセントの後, 内視鏡ポリープ切除を施行した. 切除標本でのポリープ頭部は3.0×2.7×1.5cm大, 切断面は1.1×0.8cmであった. 病理組織学的には, 表層部はびらん状で, 間質には好酸球を主体とした炎...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医療 2001/07/20, Vol.55(7), pp.342-346
Hauptverfasser: 角, 至一郎, 深堀, 一成, 濱田, 綾子, 朝長, 道生, 浦田, 淳吾, 木下, 秀樹, 中村, 研二, 梶山, 浩史, 内藤, 慎二
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は7歳, 女児. 2000年3月4日, 血便のため当科に入院となった. 大腸内視鏡検査, 注腸X線検査にて横行結腸肝彎曲部に長くて太い茎を有し著明な分葉傾向を示す約3cmの巨大な有茎性ポリープを認めた. 肉眼形態, 生検組織所見からはPeutz-Jeghers型ポリープ, 大腸inflammatory fibroid polypが鑑別診断として考えられた. 十分なインフォームドコンセントの後, 内視鏡ポリープ切除を施行した. 切除標本でのポリープ頭部は3.0×2.7×1.5cm大, 切断面は1.1×0.8cmであった. 病理組織学的には, 表層部はびらん状で, 間質には好酸球を主体とした炎症細胞浸潤をともなう肉芽性組織が認められ, 深部は腺管上皮細胞の非腫瘍性増生と嚢胞形成, 種々の炎症細胞浸潤の認められる比較的典型的な若年性ポリープの組織像を呈していた. 慢性炎症性変化により修飾され, 内視鏡的かつ生検による診断が困難となった右半結腸juvenile polypの1例を報告した.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.55.342