パラプロテイン腎症(アミロイド腎症)

パラプロテイン腎症とは血中にパラプロテインが出現し, それが腎組織に沈着することにともなって認められる腎障害の総称である(Table1). パラプロテインとは生理的には血中に存在しないか微量しか含まれず, 種々の疾患により血中に過剰に出現してくる蛋白のことであり, 一般には過剰産生された免疫グロブリンまたはその構成成分(軽鎖:light chain, 重鎖:heavy chain, およびそのフラグメント)を指す. 現在では過剰産生された蛋白が正確に同定できるようになったためパラプロテインという用語は徐々に使われなくなっている. 今回はパラプロテイン腎症のうち, とくにアミロイド腎症につき概説...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医療 1999/10/20, Vol.53(10), pp.673-675
Hauptverfasser: 長谷川, 欣一, 浜口, 欣一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:パラプロテイン腎症とは血中にパラプロテインが出現し, それが腎組織に沈着することにともなって認められる腎障害の総称である(Table1). パラプロテインとは生理的には血中に存在しないか微量しか含まれず, 種々の疾患により血中に過剰に出現してくる蛋白のことであり, 一般には過剰産生された免疫グロブリンまたはその構成成分(軽鎖:light chain, 重鎖:heavy chain, およびそのフラグメント)を指す. 現在では過剰産生された蛋白が正確に同定できるようになったためパラプロテインという用語は徐々に使われなくなっている. 今回はパラプロテイン腎症のうち, とくにアミロイド腎症につき概説する. アミロイド腎は全身性代謝疾患であるアミロイドーシスの部分症である. アミロイドーシスは特殊な繊維構造(βpleated fibrils:ひだおれ紙類似の構造)を有するアミロイドが臓器, 組織の細胞外に沈着することで種々の臨床症状を呈する. アミロイドは以下のような特徴を持つ蛋白である. 1)
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.53.673