G-バンドおよびFISHにより出生前診断しえた均衡型相互転座t(4;5)(p15.1;p14.2)の1例
臨床上正常な第1子(5歳女児)と生後2日で死亡した第2子(女児)の出産歴がある妊娠6週の女性(29歳)と夫(35歳)が, 出生前診断を希望して当科に受診した. 妊娠16週で羊水の染色体分析を実施したこところ, 胎児は46, XX, t(4;5)(p15.1;p14.2)の均衡型相互転座を有していた. 次に夫婦の染色体を分析した結果, 女性は正常核型であったが夫は胎児と同じ相互転座を保有していた. したがって, 胎児の転座染色体は夫に由来することが判明した. また, 第1子も同じ相互転座の保有者であることが判明した. これらの結果と臨床所見から, 出生後死亡した第2子は父親由来の不均衡な核型を有...
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Veröffentlicht in: | 医療 1998/06/20, Vol.52(6), pp.376-380 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 臨床上正常な第1子(5歳女児)と生後2日で死亡した第2子(女児)の出産歴がある妊娠6週の女性(29歳)と夫(35歳)が, 出生前診断を希望して当科に受診した. 妊娠16週で羊水の染色体分析を実施したこところ, 胎児は46, XX, t(4;5)(p15.1;p14.2)の均衡型相互転座を有していた. 次に夫婦の染色体を分析した結果, 女性は正常核型であったが夫は胎児と同じ相互転座を保有していた. したがって, 胎児の転座染色体は夫に由来することが判明した. また, 第1子も同じ相互転座の保有者であることが判明した. これらの結果と臨床所見から, 出生後死亡した第2子は父親由来の不均衡な核型を有する可能性が考えられたので精査したところ, 46, XX, der(4), t(4;5)(p15.1;p14.2)patの核型であることが確認された. 以前に先天異常児の妊娠歴を有する場合の出生前診断では, 夫婦を含む慎重な染色体解析が特に必要である. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.52.376 |