心疾患を合併したC型肝炎の腹腔鏡および肝組織所見の特徴
うっ血性心不全を呈する心疾患の開心術後に合併したC型肝炎8例と心疾患非合併C型肝炎14例とを腹腔鏡像, 肝組織像を中心に比較検討した. 心疾患合併例の基礎疾患はMS5例, MR1例, VSD2例で, 開心術後腹腔鏡施行までの期間は, 平均19年であった. 腹腔鏡所見では, 心疾患合併例は非合併例に比して肝腫大の程度が強く, 浅い広範囲陥凹, 溝状陥凹が多く, 全例で中心静脈域の紋理増強あるいは中心静脈闇の線維性結合を含む区域化を認めた. さらに全例で著明な脾腫を認めた. 肝組織所見では心疾患合併例は, 非合併例に比して, 中心静脈周囲の線維化を有意に高頻度に認めた. 肝機能検査では, GOT/...
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Veröffentlicht in: | 医療 1998/02/20, Vol.52(2), pp.122-127 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | うっ血性心不全を呈する心疾患の開心術後に合併したC型肝炎8例と心疾患非合併C型肝炎14例とを腹腔鏡像, 肝組織像を中心に比較検討した. 心疾患合併例の基礎疾患はMS5例, MR1例, VSD2例で, 開心術後腹腔鏡施行までの期間は, 平均19年であった. 腹腔鏡所見では, 心疾患合併例は非合併例に比して肝腫大の程度が強く, 浅い広範囲陥凹, 溝状陥凹が多く, 全例で中心静脈域の紋理増強あるいは中心静脈闇の線維性結合を含む区域化を認めた. さらに全例で著明な脾腫を認めた. 肝組織所見では心疾患合併例は, 非合併例に比して, 中心静脈周囲の線維化を有意に高頻度に認めた. 肝機能検査では, GOT/GPT比が, 心疾患合併例で有意に高値であった. うっ血性心不全に合併するC型肝炎の質的診断には, 通常の肝機能検査に加えて, 腹腔鏡による肝表面の観察と肝組織所見が重要であった. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.52.122 |