漢方薬のヒト膵癌細胞におよぼす効果に関するin vitroの検討
漢方薬の腫瘍細胞に対する直接効果を検討する目的で, ヒト膵癌細胞SUIT-2を単層培養し, 制癌剤としての5-FU(4μg/ml)1回(2日間)投与または持続(4週間)投与に加えて漢方薬として十全大補湯または補中益気湯または柴胡桂枝湯(800μg/ml)を投与した. 5-FU持続投与で培養液中LDH・CEAは不変状態が続き, 細胞DNA・蛋白・LDH・CEAも低値のまま増殖が抑えられていたが, 5-FU1回投与では2~3週間目よりこれらが上昇した. しかし, 柴胡桂枝湯を持続投与しておくとこれらの上昇がみられなかった. 柴胡桂枝湯は, 制癌剤と併用されるとき, ヒト膵癌細胞に対する抗腫瘍効果を...
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Veröffentlicht in: | 医療 1996/02/20, Vol.50(2), pp.94-96 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 漢方薬の腫瘍細胞に対する直接効果を検討する目的で, ヒト膵癌細胞SUIT-2を単層培養し, 制癌剤としての5-FU(4μg/ml)1回(2日間)投与または持続(4週間)投与に加えて漢方薬として十全大補湯または補中益気湯または柴胡桂枝湯(800μg/ml)を投与した. 5-FU持続投与で培養液中LDH・CEAは不変状態が続き, 細胞DNA・蛋白・LDH・CEAも低値のまま増殖が抑えられていたが, 5-FU1回投与では2~3週間目よりこれらが上昇した. しかし, 柴胡桂枝湯を持続投与しておくとこれらの上昇がみられなかった. 柴胡桂枝湯は, 制癌剤と併用されるとき, ヒト膵癌細胞に対する抗腫瘍効果を増強することが示唆される. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.50.94 |