高齢者乳癌に対する乳房温存療法
本稿では高齢者に対する乳房温存療法の妥当性について検討するために, 乳房温存療法を施行した高齢者乳癌(66≦)30症例について検討し, 以下のことが明らかとなった. 1) 高齢者乳癌のリンパ節転移, エストロゲンレセプターやプロゲストロンレセプターの陽性率は非高齢者乳癌(66≦)と同等であった. 2) 高齢者乳癌のOverall survivalやDisease-free survivalは現時点では非高齢者と同様に良好であった. 3) 乳房内再発の危険因子であるEICやリンパ管侵襲の有無に関しては高齢者と非高齢者乳癌との間に有意差を認めなかったが, 多発病巣の存在は高齢者乳癌に少なかった....
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Veröffentlicht in: | 医療 1995/11/20, Vol.49(11), pp.906-911 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 本稿では高齢者に対する乳房温存療法の妥当性について検討するために, 乳房温存療法を施行した高齢者乳癌(66≦)30症例について検討し, 以下のことが明らかとなった. 1) 高齢者乳癌のリンパ節転移, エストロゲンレセプターやプロゲストロンレセプターの陽性率は非高齢者乳癌(66≦)と同等であった. 2) 高齢者乳癌のOverall survivalやDisease-free survivalは現時点では非高齢者と同様に良好であった. 3) 乳房内再発の危険因子であるEICやリンパ管侵襲の有無に関しては高齢者と非高齢者乳癌との間に有意差を認めなかったが, 多発病巣の存在は高齢者乳癌に少なかった. 4) 高齢者乳癌のBreast-recurrence-free survival rateは現時点では低率であった. 以上より高齢者乳癌に対する治療法として乳房温存療法は重要で妥当な選択支の一つと思われる. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.49.906 |