同日手術した胃癌と乳癌の1例: 重複癌か転移性乳癌かの鑑別が困難であった症例

41歳, 女性.左乳房腫瘍と心窩部痛を訴え受診. 乳腺と胃の悪性腫瘍の診断で両臓器の同日手術を行った. 術後病理組織検査で, 胃癌の乳腺転移と報告されたが, 本症例は術後46ヵ月を経て無再発で生存中であり, 本邦で報告された21例の胃癌の乳腺転移例とは異なった良好な経過を示した. 胃癌の乳腺転移とするには矛盾点があり, 複数の病理医による病理所見の再検討の結果, 胃癌と乳癌の重複癌と結論された. 乳腺腫瘍が原発性か転移性かの診断が病理組織検査上も困難であった症例である....

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Veröffentlicht in:医療 1995/10/20, Vol.49(10), pp.864-868
Hauptverfasser: 小長, 英二, 竹内, 仁司, 大野, 聡, 田中, 屋宏爾, 安井, 義政, 吉岡, 孝, 西崎, 正彦, 村上, 敬祥, 村上, 一郎, 星田, 義彦, 浜家, 一雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:41歳, 女性.左乳房腫瘍と心窩部痛を訴え受診. 乳腺と胃の悪性腫瘍の診断で両臓器の同日手術を行った. 術後病理組織検査で, 胃癌の乳腺転移と報告されたが, 本症例は術後46ヵ月を経て無再発で生存中であり, 本邦で報告された21例の胃癌の乳腺転移例とは異なった良好な経過を示した. 胃癌の乳腺転移とするには矛盾点があり, 複数の病理医による病理所見の再検討の結果, 胃癌と乳癌の重複癌と結論された. 乳腺腫瘍が原発性か転移性かの診断が病理組織検査上も困難であった症例である.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.49.864