6. 高齢者術後せん妄の2例

目的：経過の異なる高齢者術後せん妄の2例について文献的考察を加え検討した. 症例1, 76歳, 肺癌で右肺上葉切除. 術後第1病日就寝時, 不穩ありAライン, エピドラを自己抜去. 術後第2病日不穩状態が続き, 夜間幻覚PaO257.1と低値を示した. 症例2, 82歳, 胃癌で胃全摘術, 脾臓合併切除. 術後第2病日不穩状態出現し, 喀痰排出充分にできずPaO2 39.5と低下. 術後第3病日不穩持続し点滴類を自己抜去PaO2は53.3と低値を示した. 100前後で経過しているPaO2が不穩状態にほぼ一致して低下しており術後せん妄と低酸素血症との関連性が示唆される. 高齢者では, 低酸素血症...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:

Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:	医療 1995, Vol.49 (9), p.804-805
Hauptverfasser:	村山浩通, 那珂端和, 杉田昭, 深澤信悟, 小泉泰裕, 穂坂則臣, 木内幸之助
Format:	Artikel
Sprache:	jpn
Online-Zugang:	Volltext
Tags:	Tag hinzufügen Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!

Beschreibung
Zusammenfassung:	目的：経過の異なる高齢者術後せん妄の2例について文献的考察を加え検討した. 症例1, 76歳, 肺癌で右肺上葉切除. 術後第1病日就寝時, 不穩ありAライン, エピドラを自己抜去. 術後第2病日不穩状態が続き, 夜間幻覚PaO257.1と低値を示した. 症例2, 82歳, 胃癌で胃全摘術, 脾臓合併切除. 術後第2病日不穩状態出現し, 喀痰排出充分にできずPaO2 39.5と低下. 術後第3病日不穩持続し点滴類を自己抜去PaO2は53.3と低値を示した. 100前後で経過しているPaO2が不穩状態にほぼ一致して低下しており術後せん妄と低酸素血症との関連性が示唆される. 高齢者では, 低酸素血症に対する脳のき弱性が増大し容易にせん妄に陥る. 結語：高齢者術後せん妄の2例を経験し, 症状の発現とPaO2低下に関連が認められた.
ISSN:	0021-1699