小さなT2乳癌に対する乳房温存療法

小さなT2乳癌8例にQuadrantectomy, 放射線治療を行った. 経過観察期間は平均21ヵ月で, 現在まで局所再発や遠隔転移を認めない. 切除した乳線組織内の播種率はステージII群が高値で75.0%で, ステージI群は45.4%であった. 播種の個数はステージII群が平均7個, ステージI群が平均4個で, 播種しやすい組織型は乳頭腺管癌で, その個数も多数の傾向を示す. 症例が少なく結論を出すのは難しいが, T1乳癌に対してはLumpectomyで十分で, 残存乳腺部の播種に対しては放射線療法も有効であり, ステージII群に播種の多いことや局所再発率の高いことを考えると, 小さなT2乳...

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Veröffentlicht in:医療 1993/08/20, Vol.47(8), pp.609-612
Hauptverfasser: 松岡, 寿夫, 大久保, 清一郎, 宮川, 明
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:小さなT2乳癌8例にQuadrantectomy, 放射線治療を行った. 経過観察期間は平均21ヵ月で, 現在まで局所再発や遠隔転移を認めない. 切除した乳線組織内の播種率はステージII群が高値で75.0%で, ステージI群は45.4%であった. 播種の個数はステージII群が平均7個, ステージI群が平均4個で, 播種しやすい組織型は乳頭腺管癌で, その個数も多数の傾向を示す. 症例が少なく結論を出すのは難しいが, T1乳癌に対してはLumpectomyで十分で, 残存乳腺部の播種に対しては放射線療法も有効であり, ステージII群に播種の多いことや局所再発率の高いことを考えると, 小さなT2乳癌に対してはQuardantectomyを行ったほうが患者のQOLは高められると思われる.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.47.609