自然流産絨毛の染色体分析

妊娠5週から21週までの自然流産より得られた絨毛を用いて, 自然流産と染色体異常との関連を検索するとともに, 絨毛による胎児診断の基礎的検討を試みた. 染色体分析は長期培養法を用い, G, Q分染法により分析した. 61例中34例(55.7%)に染色体異常を認め, その内訳は常染色体トリソミーが19例(55.9%), 倍数体6例(17.6%), 構造異常5例(14.7%), およびXモノソミー4例(11.8%)であった. 長期培養法による絨毛の染色体分析において, 診断上の誤りの多くは母体細胞の混入により生じる. 誤りを防ぐ方法としてY染色質検索, in situ法, 組織学的検索を行なった....

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Veröffentlicht in:医療 1992/12/20, Vol.46(12), pp.985-989
Hauptverfasser: 曽根, 美智子, 岩井, 艶子, 長町, 典夫, 香川, 和三, 古川, 正強, 濱田, 嘉徳
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:妊娠5週から21週までの自然流産より得られた絨毛を用いて, 自然流産と染色体異常との関連を検索するとともに, 絨毛による胎児診断の基礎的検討を試みた. 染色体分析は長期培養法を用い, G, Q分染法により分析した. 61例中34例(55.7%)に染色体異常を認め, その内訳は常染色体トリソミーが19例(55.9%), 倍数体6例(17.6%), 構造異常5例(14.7%), およびXモノソミー4例(11.8%)であった. 長期培養法による絨毛の染色体分析において, 診断上の誤りの多くは母体細胞の混入により生じる. 誤りを防ぐ方法としてY染色質検索, in situ法, 組織学的検索を行なった. このうち組織学的検索を染色体異常の判定基準とすることはできなかったが, Y染色質検索, in situ法は診断上の誤りを最小限にするために有用であった.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.46.985