ユーイング肉腫の診断1年後に発症した急性リンパ性白血病の1例
14歳の少年が発熱と出血傾向のために1989年5月に入院した. 患者は, 1988年4月に左脛骨のユーイング肉腫と診断された. 肉腫細胞は, PAS染色陽性, 免疫染色でNSE及びLCAは陰性であった. 放射線及び化学療法の後, 広範手術を受けたが, 組織は壊死のみで腫瘍細胞は認められなかった. 患者は, 入院まで経過良好であった. 入院時血液所見: 白血球5.4×109/1(57%芽球), Hb 13.0g/dl, Plt 17×109/l, Fibrinogen 378mg/dl, FDP 40mg/dl骨髄は過形成で芽球が92.8%を占めた. 芽球は, PAS, CD 10, HLA-D...
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Veröffentlicht in: | 医療 1992/07/20, Vol.46(7), pp.542-545 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 14歳の少年が発熱と出血傾向のために1989年5月に入院した. 患者は, 1988年4月に左脛骨のユーイング肉腫と診断された. 肉腫細胞は, PAS染色陽性, 免疫染色でNSE及びLCAは陰性であった. 放射線及び化学療法の後, 広範手術を受けたが, 組織は壊死のみで腫瘍細胞は認められなかった. 患者は, 入院まで経過良好であった. 入院時血液所見: 白血球5.4×109/1(57%芽球), Hb 13.0g/dl, Plt 17×109/l, Fibrinogen 378mg/dl, FDP 40mg/dl骨髄は過形成で芽球が92.8%を占めた. 芽球は, PAS, CD 10, HLA-DRが陽性で, 免疫グロブリンの再構成が認められた. 患者は, DICを伴った急性リンパ性白血病と診断され, 1989年8月には完全寛解となった. 5カ月の寛解の後, 髄膜浸潤と再発をきたし急性リンパ性白血病の診断から17カ月後に脳出血にて死亡した. この症例は, 二重癌であったと考えられた. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.46.542 |