ATLと周辺疾患の病態と治療
過去10年間に九州がんセンターに入院した72例の成人T細胞白血病患者のうち22例(28%)が人口数万の長崎県の離島出身であり, ATL多発地域でもさらに局地的な地域集積性が認められた. 50%生存率が他の病型に比して極めて短い(158日)急性型6例に2'-deoxycoformycinを使用したところ, 3例(50%)に寛解が得られた. 末期に合併した高カルシウム血症にはbisphosphonateが著効を示した. HTLV-1キャリアーにATL以外の血液疾患が発症した症例を32例経験したが, 各疾患の発症におけるHTLV-1感染の果たす役割を考慮するうえで興味深い症例もみられた....
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Veröffentlicht in: | 医療 1991/10/20, Vol.45(10), pp.934-938 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 過去10年間に九州がんセンターに入院した72例の成人T細胞白血病患者のうち22例(28%)が人口数万の長崎県の離島出身であり, ATL多発地域でもさらに局地的な地域集積性が認められた. 50%生存率が他の病型に比して極めて短い(158日)急性型6例に2'-deoxycoformycinを使用したところ, 3例(50%)に寛解が得られた. 末期に合併した高カルシウム血症にはbisphosphonateが著効を示した. HTLV-1キャリアーにATL以外の血液疾患が発症した症例を32例経験したが, 各疾患の発症におけるHTLV-1感染の果たす役割を考慮するうえで興味深い症例もみられた. HTLV-1 associtated myelopathyとM蛋白血症を合併したBリンパ腫で, HTLV-1感染細胞が発現するとされているサイドカインが血清中で極めて高値(IL-6;14.9ng/ml, IL-1β;5.5ng/ml)を呈した症例は特に注目きれた. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.45.934 |