本態性高血圧症患者の医療費削減に果たす非薬物療法の役割に関する研究

68例の本態性高血圧症患者に対して, 封筒法によって食事療法(指導)もしくは降圧薬治療を選別し, それぞれの治療を12週間行った. 9例の除外症例を除く59症例について検討した結果, 食群では78.4%, 薬群では77.3%の症例に降圧効果が認められた. 栄養指導を遵守した症例に限定すると82.6%が有効症例であった. 副作用に関しては, 薬群で3例(13.6%)の肝機能検査異常症例が降圧薬投与後に認められた. 一方, 医療費に関しては両療法の患者に共通した医療費に加えて, 食群の初診時では590点, 再診時では305点が必要であった. 薬群ではそれぞれ529点, 879点が必要であった. n...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医療 1991/08/20, Vol.45(8), pp.734-743
Hauptverfasser: 南部, 征喜, 栄, 握美, 松山, 清志, 三宅, 正子, 千秋, 香織, 石原, 茂樹, 村岡, 洋子, 森田, 稔, 岩田, 清美, 田村, 禎通, 小林, 由子, 湯淺, 繁一, 太田, 羨子, 和田, 茂, 山田, 通子, 藤川, 進, 竹村, 忠宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:68例の本態性高血圧症患者に対して, 封筒法によって食事療法(指導)もしくは降圧薬治療を選別し, それぞれの治療を12週間行った. 9例の除外症例を除く59症例について検討した結果, 食群では78.4%, 薬群では77.3%の症例に降圧効果が認められた. 栄養指導を遵守した症例に限定すると82.6%が有効症例であった. 副作用に関しては, 薬群で3例(13.6%)の肝機能検査異常症例が降圧薬投与後に認められた. 一方, 医療費に関しては両療法の患者に共通した医療費に加えて, 食群の初診時では590点, 再診時では305点が必要であった. 薬群ではそれぞれ529点, 879点が必要であった. n回の受診による医療費は, 574×(n-1)-61点の削減が可能であり, 年間1人当りに換算すると68,270円の医療費削減額であった.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.45.734