フェンタニル, ミダゾラムの気管内挿管時における循環動態への影響

予定手術を受ける24名の高血圧患者において, フェンタニルおよびフェンタニルとミダゾラムの併用が挿管時の循環動態に及ぼす影響を調べた. F群(12名)では4μg/kgのフェンタニルを, FM群(12名)では同量のフェンタニルと0.1mg/kgのミダゾラムを投与したあとサイアミラールとサクシニルコリンで気管内挿管を行つた. 全例挿管操作は25秒以内に行われた. 自動血圧計によつて導入前後, 挿管直後から10分まで, 血圧, 心拍数を測定した. 両群とも挿管後の心拍数, 平均動脈圧, rate pressure productの上昇を抑制した. 心拍数は挿管前にFM群がF群に比べ有意に低下したが,...

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Veröffentlicht in:医療 1991/07/20, Vol.45(7), pp.656-659
Hauptverfasser: 小林, 敏信, 柴田, 正俊, 石見, 大輔, 中尾, みどり, 鈴木, 万里子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:予定手術を受ける24名の高血圧患者において, フェンタニルおよびフェンタニルとミダゾラムの併用が挿管時の循環動態に及ぼす影響を調べた. F群(12名)では4μg/kgのフェンタニルを, FM群(12名)では同量のフェンタニルと0.1mg/kgのミダゾラムを投与したあとサイアミラールとサクシニルコリンで気管内挿管を行つた. 全例挿管操作は25秒以内に行われた. 自動血圧計によつて導入前後, 挿管直後から10分まで, 血圧, 心拍数を測定した. 両群とも挿管後の心拍数, 平均動脈圧, rate pressure productの上昇を抑制した. 心拍数は挿管前にFM群がF群に比べ有意に低下したが, 他の時点では差が認められなかった. 一方平均動脈圧. rate pressure productは挿管直後から2分時までFM群がF群より有意に低かった. FM群の方が抑制効果がすぐれていた理由は, フェンタニルとミダゾラムの相乗効果により麻酔深度が増したためと考えられる.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.45.656