高齢者(65歳以上)の慢性硬膜下血腫: 疫学的調査を中心に―(第1報)

過去14年間に手術を施行した慢性硬膜下血腫980症例に関して免疫学的調査を行った. 本疾患はCT導入以降年々増加しており, CT導入後の現在は約3倍近くまで増加している. 発症年齢は40歳より増加傾向にあり70~79歳でピークであった. 特に男性が77.6%を占め, 50歳より男性は急増し女性では65歳より増加していた. 従来よりいわれている頭部外傷との関係では65.8%の人が何らかの外傷を頭部に受けていたが, 高齢者においても差はなく高齢者だから頭部外傷が多いとはいえなかった. 本疾患の社会復帰(GR+MD)は95.5%と高率であるが高齢者においても85.5%と予後は良好であることには変わり...

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Veröffentlicht in:医療 1991/01/20, Vol.45(1), pp.14-21
Hauptverfasser: 森山, 忠良, 寺本, 成美, 近藤, 達也, 泉, 二郎, 松森, 邦昭, 遠藤, 昌孝, 今川, 健司, 石倉, 彰, 石光, 宏, 山元, 国光
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:過去14年間に手術を施行した慢性硬膜下血腫980症例に関して免疫学的調査を行った. 本疾患はCT導入以降年々増加しており, CT導入後の現在は約3倍近くまで増加している. 発症年齢は40歳より増加傾向にあり70~79歳でピークであった. 特に男性が77.6%を占め, 50歳より男性は急増し女性では65歳より増加していた. 従来よりいわれている頭部外傷との関係では65.8%の人が何らかの外傷を頭部に受けていたが, 高齢者においても差はなく高齢者だから頭部外傷が多いとはいえなかった. 本疾患の社会復帰(GR+MD)は95.5%と高率であるが高齢者においても85.5%と予後は良好であることには変わりなかった. 今回の調査より高齢者の慢性硬膜下血腫は確実に増加の一途であり, その予後は対照群に比べて悪いが予想以上に高成績なことから高齢者といえども積極的に対処すべきとおもわれる.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.45.14