人工弁置換術228例の臨床成績の検討

1972年4月から1986年3月までに, 国立療養所中野病院において, 228例の人工弁置換術を行つた. 僧帽弁置換術は108例, 大動脈弁置換術は80例, 大動脈弁置換術+僧帽弁置換術は39例, 三尖弁置換術は1例であつた. 早期死亡は全体では18例(7.9%)で, MVR例では5.5%, AVR例では10%, AVR+MVR例では10%であつた. cardioplegia, intra-aortic balloon pumpingを導入した1980年を境に前期, 後期に分けると, 早期死亡は前期16.7%, 後期5.6%と著明に減少した. しかしながら, MVR例では, cardiople...

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Veröffentlicht in:医療 1989/04/20, Vol.43(4), pp.405-410
Hauptverfasser: 道端, 哲郎, 渡辺, 俊明, 森本, 和大, 三枝, 正裕
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:1972年4月から1986年3月までに, 国立療養所中野病院において, 228例の人工弁置換術を行つた. 僧帽弁置換術は108例, 大動脈弁置換術は80例, 大動脈弁置換術+僧帽弁置換術は39例, 三尖弁置換術は1例であつた. 早期死亡は全体では18例(7.9%)で, MVR例では5.5%, AVR例では10%, AVR+MVR例では10%であつた. cardioplegia, intra-aortic balloon pumpingを導入した1980年を境に前期, 後期に分けると, 早期死亡は前期16.7%, 後期5.6%と著明に減少した. しかしながら, MVR例では, cardioplegia使用前には認められなかつた左室後壁破裂が5例に発症し4例が死亡した. 遠隔期死亡は19例(8.3%)で不整脈による突然死, 抗凝固療法に基づく出血, 心不全が主因であつた.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.43.405