大腿骨頸部外側骨折成績不良例の検討
過去12年間に, 当科にて扱つた大腿骨頸部外側骨折86例を対象として, その治療成績に影響を及ぼす因子について検討を行つた. 骨折治癒に関して成績不良であつた症例は, 7例(8.1%)であり, 全例unstable typeであつた. 骨折治癒に関しては, 年令, 性, 合併症の有無, 治療法の選択などによる有意差は明らかではなく, 骨折型が最も大きな因子であつた. また, 骨折加療に引き続いた入院中に死亡した症例は6例(7%)であり, 4例は入院時よりの合併症の悪化, 2例は術後の合併症によるものであつた. 本骨折は高令者に多く, 身体的あるいは精神的な合併症を有する症例も多いため, 生命予...
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Veröffentlicht in: | 医療 1989/03/20, Vol.43(3), pp.319-323 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 過去12年間に, 当科にて扱つた大腿骨頸部外側骨折86例を対象として, その治療成績に影響を及ぼす因子について検討を行つた. 骨折治癒に関して成績不良であつた症例は, 7例(8.1%)であり, 全例unstable typeであつた. 骨折治癒に関しては, 年令, 性, 合併症の有無, 治療法の選択などによる有意差は明らかではなく, 骨折型が最も大きな因子であつた. また, 骨折加療に引き続いた入院中に死亡した症例は6例(7%)であり, 4例は入院時よりの合併症の悪化, 2例は術後の合併症によるものであつた. 本骨折は高令者に多く, 身体的あるいは精神的な合併症を有する症例も多いため, 生命予後の問題とともに患者のquality of lifeの向上のためにも, 早期離床を目的とした観血的療法を積極的に行うべきであると思われる. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.43.319 |