腹部疾患に対するECT-X線CT合成画像診断の評価

emission CT (ECT)像にX線CT (XCT)像を光学的に重複合成し, この合成画像による腹部疾患診断の有用性並びに限界を基礎的および臨床的に評価した. この画像合成法は, 操作が簡便で, 汎用性が高い長所を認めた. しかし, 白黒のX線フイルム像である欠点があつた. また, 画像合成上の最も大きな問題はXCTにおける呼吸性移動に伴う臓器の位置的ずれであつた. 臨床的有用性として, まずECT像にほとんどない解剖学的情報をXCT像から得て, 限局性病変への異常集積とその周囲のバツクグラウンドが的確に判別できたため, ECTの存在および局在診断能を向上できた. 次に, XCT画豫にな...

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Veröffentlicht in:医療 1988/10/20, Vol.42(10), pp.910-915
Hauptverfasser: 仙田, 宏平, 岡江, 俊治, 中条, 正雄, 長谷川, みち代, 安江, 森祐, 辻, 明
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:emission CT (ECT)像にX線CT (XCT)像を光学的に重複合成し, この合成画像による腹部疾患診断の有用性並びに限界を基礎的および臨床的に評価した. この画像合成法は, 操作が簡便で, 汎用性が高い長所を認めた. しかし, 白黒のX線フイルム像である欠点があつた. また, 画像合成上の最も大きな問題はXCTにおける呼吸性移動に伴う臓器の位置的ずれであつた. 臨床的有用性として, まずECT像にほとんどない解剖学的情報をXCT像から得て, 限局性病変への異常集積とその周囲のバツクグラウンドが的確に判別できたため, ECTの存在および局在診断能を向上できた. 次に, XCT画豫にない組織特性または機能情報をECT像から得て, 炎症または悪性腫瘍病変の活動性, 血管または異所性病変, 並びに局所機能の診断が向上できた. しかし, これら臨床的有用性は放射性医薬品の病巣への親和性が低い場合には限界があつた.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.42.910