国立名古屋病院血液病センターにおける急性白血病11年間の治療成績とその分析

1975~1985年の11年間に国立名古屋病院血液センターに入院した141例の急性白血病症例につき, 年令, FAB分類, 治療に用いた抗白血病剤, 寛解率, 予後の点から解析を加えた.141例の内訳は, AML121例, ALL20例で, 年令の中間値はAML45~50才, ALL20~25才であつた. FAB分類は日本で諸家が報告しているものと比し, M5が多い傾向がみられた. 治療薬剤では, 1975~1977年にはcyclocytidineを含んだ併用療法が多く, 1978年以後はDCMP二段療法と, BH-AC・DMP療法が中心であつた. この11年間を4つの年次に区切つて寛解率を算...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医療 1987/11/20, Vol.41(11), pp.951-958
Hauptverfasser: 中出, 泰充, 田中, 正夫, 藤原, 義久, 村瀬, 卓平, 大北, 威, 木村, 禧代二, 広田, 豊
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:1975~1985年の11年間に国立名古屋病院血液センターに入院した141例の急性白血病症例につき, 年令, FAB分類, 治療に用いた抗白血病剤, 寛解率, 予後の点から解析を加えた.141例の内訳は, AML121例, ALL20例で, 年令の中間値はAML45~50才, ALL20~25才であつた. FAB分類は日本で諸家が報告しているものと比し, M5が多い傾向がみられた. 治療薬剤では, 1975~1977年にはcyclocytidineを含んだ併用療法が多く, 1978年以後はDCMP二段療法と, BH-AC・DMP療法が中心であつた. この11年間を4つの年次に区切つて寛解率を算出すると, 第I期は43%, 第II期からは50%台に向上し, 第IV期には63%に達した. 寛解率は年令によつて有意に異なり, 10~40才の寛解率は40才以上のそれに比し, 格段に高かつた. 50%生存期間は第I期が3ヵ月であつたが, それ以後1981~1983年の9ヵ月まで向上した. ALLの50%生存期間は9ヵ月であつた.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.41.951