非機能性膵ラ島腫瘍の1例
症例は46才女性. 閉塞性黄疸で入院. CT及び超音波検査の所見では膵頭部に5×5cm大の充実性の腫瘍像が認められた. 動脈造影で膵頭部領域に著明な腫瘍血管新生・濃染像及び圧排変位が認められた. 膵ラ島腫瘍が疑われたため, インスリン, グルカゴン, ガストリン, ACTH, セロトニン, ソマトスタチン, カルシトニンの血中濃度を測定したが, すべて正常領域内であつた. 腫瘍は大きさ10×7×3.5cmで膵頭部に存し, 肝転移・腹膜播種は認められなかつたが, 下膵リンパ節に転移が認められた。腫瘍組織の特殊染色及びホルモン定量を施行したが, 特に有為のホルモンは同定されなかつた. 術後経過は良...
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Veröffentlicht in: | 医療 1987/01/20, Vol.41(1), pp.60-63 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は46才女性. 閉塞性黄疸で入院. CT及び超音波検査の所見では膵頭部に5×5cm大の充実性の腫瘍像が認められた. 動脈造影で膵頭部領域に著明な腫瘍血管新生・濃染像及び圧排変位が認められた. 膵ラ島腫瘍が疑われたため, インスリン, グルカゴン, ガストリン, ACTH, セロトニン, ソマトスタチン, カルシトニンの血中濃度を測定したが, すべて正常領域内であつた. 腫瘍は大きさ10×7×3.5cmで膵頭部に存し, 肝転移・腹膜播種は認められなかつたが, 下膵リンパ節に転移が認められた。腫瘍組織の特殊染色及びホルモン定量を施行したが, 特に有為のホルモンは同定されなかつた. 術後経過は良好で, 30ヵ月後の現在再発の徴候認められず, 経過観察中である. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.41.60 |