胃の異型上皮巣に対するStrip biopsyの応用

胃の異型上皮(以下「ATP」), group III(腺腫)3例に対して, 多田らの方法に準じてstrip biopsyを行い, 良好な成績をえることができたので報告する. 症例1は59才男性で, 幽門洞後壁側に病巣をみとめ, 本法1回で完全に切除しえた. 症例2は54才男性で, 角の後壁に芋虫様の隆起性病変をみとめ, 本法を3回施行して完全に切除した. 症例3は72才男性で, 体中部前壁に病変をみとめ, 本法を1回施行することにより切除できた. 切除された病巣はいずれも隆起性病変で, 最大径1.5cmであつた. 2チヤンネルのプアイバースコープを用いれば, より確実に病巣の切除が可能と考えら...

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Veröffentlicht in:医療 1986/06/20, Vol.40(6), pp.525-528
Hauptverfasser: 三宅, 周, 岩野, 瑛二, 佐々木, 俊輔, 丸谷, 盛雄, 大林, 直嗣, 安原, 高士, 河野, 宏, 榎本, 正満, 荒木, 文雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:胃の異型上皮(以下「ATP」), group III(腺腫)3例に対して, 多田らの方法に準じてstrip biopsyを行い, 良好な成績をえることができたので報告する. 症例1は59才男性で, 幽門洞後壁側に病巣をみとめ, 本法1回で完全に切除しえた. 症例2は54才男性で, 角の後壁に芋虫様の隆起性病変をみとめ, 本法を3回施行して完全に切除した. 症例3は72才男性で, 体中部前壁に病変をみとめ, 本法を1回施行することにより切除できた. 切除された病巣はいずれも隆起性病変で, 最大径1.5cmであつた. 2チヤンネルのプアイバースコープを用いれば, より確実に病巣の切除が可能と考えられた. 生検組織はいずれもATP, group IIIであつた. なお, 合併症はみられなかつた. strip biopsyは, より多くの組織片を切除するために開発された方法である. 本法の特徴は, 病巣の凸凹に関係なく使用できることであり, 胃のATPの治療にも有意と思われた.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.40.525