肝転移診断の指標としての血清Thyroxine-binding globulinの意義について
肝転移の診断の指標として, 甲状腺ホルモンの結合蛋白質である, Thyroxine-binding globulin(TBG)の有用性について検討した. 症例は, 原発巣手術後の肝転移, 50例である. 肝転移の診断は, 肝シンチグラム, CT, 超音波, 及び開腹手術で行つた. 対照として, 原発性肝癌42例, 骨転移19例, 及び慢性肝疾患でfollow-up中の33例のTBGについて検討した. 血清は, 肝シンチグラム施行時に採血し, TBG及び, 甲状腺ホルモンの測定を行つた. 肝機能, AFP, 及びCEAについては, 肝シンチグラム施行時の2週間以内の値を参考にした. 肝転移の50...
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Veröffentlicht in: | 医療 1985/05/20, Vol.39(5), pp.425-429 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 肝転移の診断の指標として, 甲状腺ホルモンの結合蛋白質である, Thyroxine-binding globulin(TBG)の有用性について検討した. 症例は, 原発巣手術後の肝転移, 50例である. 肝転移の診断は, 肝シンチグラム, CT, 超音波, 及び開腹手術で行つた. 対照として, 原発性肝癌42例, 骨転移19例, 及び慢性肝疾患でfollow-up中の33例のTBGについて検討した. 血清は, 肝シンチグラム施行時に採血し, TBG及び, 甲状腺ホルモンの測定を行つた. 肝機能, AFP, 及びCEAについては, 肝シンチグラム施行時の2週間以内の値を参考にした. 肝転移の50症例中, 36例(72%)のTBGが, Euthyroidにもかかわらず, 正常値以上の異常高値を示した. また, CEA陰性の18例中, 14例のTBGが異常高値を示した. 原発巣や, 組織型に関係なく, 肝転移症例で, TBGが異常高値を示していることから, TBGは肝転移のマーカーとして有用である. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.39.425 |