肋膜炎と心嚢炎を伴つたMCTDの1例

大量の副腎皮質ホルモン剤(以下「ス剤」と略す)に反応し, 漸減療法に抵抗性を示した漿膜炎及び腎障害を呈したMCTDの1例につき報告した. 症例は10年前より発病し, 当科受診時, シエーグレン症候群を併発していたが, 漿膜炎及び腎障害などの重症症状は認めず, 当初中等量のス剤(6~4錠/日)にてよく反応したがまもなく再燃した. 再燃時胸水及び心のう液貯留を認め, ス剤12錠/日に増量するも反応せず, やがて腎障害を来し, ス剤24錠/日に増量し, 約1ヵ月間継続投与にて症状の改善をみた. その後, ス剤漸減したが, 6錠/日で再燃を認めたため, 12錠/日に増量し, コントロールされた. 経過...

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Veröffentlicht in:医療 1985/01/20, Vol.39(1), pp.77-81
Hauptverfasser: 高井, 和子, 安積, 輝夫, 桑名, 隆一郎, 辻, 麻里, 山崎, 悟, 浦田, 喜子, 岩瀬, 悦子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:大量の副腎皮質ホルモン剤(以下「ス剤」と略す)に反応し, 漸減療法に抵抗性を示した漿膜炎及び腎障害を呈したMCTDの1例につき報告した. 症例は10年前より発病し, 当科受診時, シエーグレン症候群を併発していたが, 漿膜炎及び腎障害などの重症症状は認めず, 当初中等量のス剤(6~4錠/日)にてよく反応したがまもなく再燃した. 再燃時胸水及び心のう液貯留を認め, ス剤12錠/日に増量するも反応せず, やがて腎障害を来し, ス剤24錠/日に増量し, 約1ヵ月間継続投与にて症状の改善をみた. その後, ス剤漸減したが, 6錠/日で再燃を認めたため, 12錠/日に増量し, コントロールされた. 経過中, ス剤によると思われる精神症状, 糖尿病, 口腔内カンジダ症を呈した. 又, 病勢増悪時に抗RNA抗体の低下を認めた. MCTDと抗RNP抗体との相関性について文献的考察をした.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.39.77