最近6年間に行つた食道癌の治療成績

最近6年間に食道癌44例を経験したので, その治療成績を検討した. 年令は42~81才,平均64.8才で男性36例, 女性8例であつた. 占居部位はIm27例, Iu, Eiが各々7例, Ea 3例で, 切除例の肉眼的進行度はStage I 2例, II 4例, III 8例, IV 5例で, 非切除の15例はすべてStage IVであつた. 頸部吻合によるBypass術を8例に行つた. 再建臓器は大彎側胃管16例, 右側結腸2例で, 再建経路は原則として胸骨後で行つた. 非切除および非手術の理由として, 周囲臓器への癌浸潤によるものが大部分を占めていた. 切除およびBypass例(27例)の...

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Veröffentlicht in:医療 1984/10/20, Vol.38(10), pp.1005-1008
Hauptverfasser: 岡部, 正人, 並川, 和男, 高城, 克義, 由布, 雅夫, 川村, 亮機, 宇都宮, 高賢, 浜田, 勢治, 有田, 哲正, 光野, 利英
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:最近6年間に食道癌44例を経験したので, その治療成績を検討した. 年令は42~81才,平均64.8才で男性36例, 女性8例であつた. 占居部位はIm27例, Iu, Eiが各々7例, Ea 3例で, 切除例の肉眼的進行度はStage I 2例, II 4例, III 8例, IV 5例で, 非切除の15例はすべてStage IVであつた. 頸部吻合によるBypass術を8例に行つた. 再建臓器は大彎側胃管16例, 右側結腸2例で, 再建経路は原則として胸骨後で行つた. 非切除および非手術の理由として, 周囲臓器への癌浸潤によるものが大部分を占めていた. 切除およびBypass例(27例)の術後合併症は, 縫合不全14.8%, 肺合併症7.4%と低率で, 切除直接死亡率は1例5.3%であつた. 遠隔成績について累積生存率をみると, 1年生存率が切除例で50%, 非切除および非手術例で12.5%, 2年生存率はそれぞれ21.4%, 4.2%と極めて悪い成績であつた.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.38.1005