国立岩国病院における食道静脈瘤に対する内視鏡的栓塞療法の臨床病理学的検討
私たちは33例の食道静脈瘤の症例に対して, 内視鏡的栓塞療法(以下「EIS」)を施行したので報告する. 方法としては, 5%エタノールアミンオレイト(以下「EO」)あるいはアンギオグラフイン加EOを静脈瘤内に注入した. 緊急の場合には, 無透視下にEOを少量(10ml以下)注入し, その後S-Bチユーブで止血した. 現在までに33例に施行した. 吐下血の既往のあるものは79%で, 術後再発例6例, 緊急例5例であり, 1例に平均1.6回施行した. 主な合併症は, 食道潰瘍16例, シヨツク4例であつた. 緊急例5例の内, 4例において止血に成功した. 内視鏡的には, 発赤所見の改善88%, 同...
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Veröffentlicht in: | 医療 1984/10/20, Vol.38(10), pp.996-1000 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 私たちは33例の食道静脈瘤の症例に対して, 内視鏡的栓塞療法(以下「EIS」)を施行したので報告する. 方法としては, 5%エタノールアミンオレイト(以下「EO」)あるいはアンギオグラフイン加EOを静脈瘤内に注入した. 緊急の場合には, 無透視下にEOを少量(10ml以下)注入し, その後S-Bチユーブで止血した. 現在までに33例に施行した. 吐下血の既往のあるものは79%で, 術後再発例6例, 緊急例5例であり, 1例に平均1.6回施行した. 主な合併症は, 食道潰瘍16例, シヨツク4例であつた. 緊急例5例の内, 4例において止血に成功した. 内視鏡的には, 発赤所見の改善88%, 同消失66%, 形態(F)の改善84%であつた. 5剖検例の食道組織を検索すると, 1ヵ月後には静脈瘤は消失し, 8.5ヵ月後には線維化は完成していた. 本法の成績は満足すべきもので, 緊急止血にも優れており, 十分使用すべき治療法と考えられた. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.38.996 |