国立福岡中央病院における胃癌非切除症例111例の検討
昭和44年1月より昭和53年12月までの10年間に, 国立福岡中央病院にて手術を行つた1030例の胃癌症例のうち, 切除不能であつた111例について, その臨床像を種々の角度から検討した. 非切除例の直接生存率は, 6ヵ月生存率22.6%, 1年生存率4.7%であり, 術後平均生存日数は123日であつた. この生存率は, 単開腹や胃腸吻合術などの術式の違い, 患者の年令, 性, あるいは化学療法の種類などによつて有意の差をみることは出来なかつた. しかしこの結果を同一期間中に行つたStage IV症例に対する絶対非治癒切除例22例の成績と比較すると, 絶対非治癒切除であつても6ヵ月生存率63....
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Veröffentlicht in: | 医療 1982/10/20, Vol.36(10), pp.1005-1009 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 昭和44年1月より昭和53年12月までの10年間に, 国立福岡中央病院にて手術を行つた1030例の胃癌症例のうち, 切除不能であつた111例について, その臨床像を種々の角度から検討した. 非切除例の直接生存率は, 6ヵ月生存率22.6%, 1年生存率4.7%であり, 術後平均生存日数は123日であつた. この生存率は, 単開腹や胃腸吻合術などの術式の違い, 患者の年令, 性, あるいは化学療法の種類などによつて有意の差をみることは出来なかつた. しかしこの結果を同一期間中に行つたStage IV症例に対する絶対非治癒切除例22例の成績と比較すると, 絶対非治癒切除であつても6ヵ月生存率63.6%, 1年生存率31.8%を得ることが出来ており, その差は歴然たるものがあつた. たとえ肝転移や腹膜転移が高度であつても, 可及的に主病巣を切除することが延命につながることが明らかとなつた. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.36.1005 |