北海道における原発性肺癌と喫煙並びにじん肺症との関連性に関する研究
1345例のじん肺症, 264例の同症剖検, 37例の同症合併肺癌, 314例の原発性肺癌について性, 年令, 喫煙量, じん肺症病型, 肺癌組織型などを推計学的に互いに比較検討し, 次の結果をえた. (1)剖検じん肺症例は高令者が多く, 病型は4型が多く, その死因には喫煙は無関係. (2)じん肺合併肺癌例の病型は3型が多い. (3)男性の一般並びにじん肺合併肺癌例には重喫煙者が多く, 組織型分布の差はない. (4)一般肺癌例では男女とも60才以上が過半数を占め男は女の3.8倍, 扁平上皮癌は男性に, 腺癌は女性に多く, 重喫煙者には小細未分化癌, 扁平上皮癌が多く, 腺癌は喫煙と関わりが少...
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Veröffentlicht in: | 医療 1982/04/20, Vol.36(4), pp.353-361 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1345例のじん肺症, 264例の同症剖検, 37例の同症合併肺癌, 314例の原発性肺癌について性, 年令, 喫煙量, じん肺症病型, 肺癌組織型などを推計学的に互いに比較検討し, 次の結果をえた. (1)剖検じん肺症例は高令者が多く, 病型は4型が多く, その死因には喫煙は無関係. (2)じん肺合併肺癌例の病型は3型が多い. (3)男性の一般並びにじん肺合併肺癌例には重喫煙者が多く, 組織型分布の差はない. (4)一般肺癌例では男女とも60才以上が過半数を占め男は女の3.8倍, 扁平上皮癌は男性に, 腺癌は女性に多く, 重喫煙者には小細未分化癌, 扁平上皮癌が多く, 腺癌は喫煙と関わりが少ない. (5)喫煙量並びに二, 三の職業性粉じんの肺癌発生率を比較考案し, その危険度を発症年令, 組織型, 肺内発性部位(中心型か, 末梢型か)より推測した. (6)じん肺症に合併した慢性気管支炎(含慢性肺気腫)には軽喫煙者が多かつた. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.36.353 |