胃カルチノイドに関する臨床的検討: 自験例5例とその胃液検査所見を含めて
カルチノイドは, 原腸系組織(臓器)に分布する内分泌細胞を起源とする腫瘍である. 消化管原発のほぼ半数は虫垂にあり, 胃原発は18%といわれる. 自験例5例では, 4例に便潜血反応陽性であつた. 年令は56~73才で男3人, 女2人で, カルチノイド症候群を1例に認めた. 胃液検査は4例に施行され, うち3例は低酸傾向にあつた. 症例1~4が進行癌であり, 症例5は早期癌であつたがすでに転移を来していた. 肝転移を2例に, リンパ節転移を3例に認め, 組織では5例中3例に胃癌を合併していた. このようにカルチノイドは悪性の腫瘍なので, 内分泌学的検査, 内視鏡下生検診断に力をおいて, 早期発見...
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Veröffentlicht in: | 医療 1981/12/20, Vol.35(12), pp.1087-1092 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | カルチノイドは, 原腸系組織(臓器)に分布する内分泌細胞を起源とする腫瘍である. 消化管原発のほぼ半数は虫垂にあり, 胃原発は18%といわれる. 自験例5例では, 4例に便潜血反応陽性であつた. 年令は56~73才で男3人, 女2人で, カルチノイド症候群を1例に認めた. 胃液検査は4例に施行され, うち3例は低酸傾向にあつた. 症例1~4が進行癌であり, 症例5は早期癌であつたがすでに転移を来していた. 肝転移を2例に, リンパ節転移を3例に認め, 組織では5例中3例に胃癌を合併していた. このようにカルチノイドは悪性の腫瘍なので, 内分泌学的検査, 内視鏡下生検診断に力をおいて, 早期発見に努力する必要がある. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.35.1087 |