虚血性心疾患の外科治療の経験: とくにA-Cバイパス術症例について
国立病院医療センターおよび国立療養所中野病院において経験された虚血性心疾患に対する外科治療症例は, 1980年9月末までに22例である. 年令は44才~63才, 平均53.6才であつた. 術式別では狭心症に対するA-Cバイパス術13例, 左室瘤手術6例, 弁処置を伴つたもの3例で, 2例を早期に失つたが晩期死はなく, 術後経過期間は平均14.9ヵ月である. 今回は特に狭心症に対するA-Cバイパス例をとりあげ, 選択的冠動脈造影所見, 手術適応, 術式につき検討した. 13例中1枝病変2例, 2枝病変6例, 3枝病変3例, 左主幹部病変2例で, EF 0.36~0.83, 平均0.67, LVE...
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Veröffentlicht in: | 医療 1981/07/20, Vol.35(7), pp.637-643 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 国立病院医療センターおよび国立療養所中野病院において経験された虚血性心疾患に対する外科治療症例は, 1980年9月末までに22例である. 年令は44才~63才, 平均53.6才であつた. 術式別では狭心症に対するA-Cバイパス術13例, 左室瘤手術6例, 弁処置を伴つたもの3例で, 2例を早期に失つたが晩期死はなく, 術後経過期間は平均14.9ヵ月である. 今回は特に狭心症に対するA-Cバイパス例をとりあげ, 選択的冠動脈造影所見, 手術適応, 術式につき検討した. 13例中1枝病変2例, 2枝病変6例, 3枝病変3例, 左主幹部病変2例で, EF 0.36~0.83, 平均0.67, LVEDP 5~26mmHg, 平均13.6mmHgであつた. 左主幹部病変の1例を失つたが, 長期生存の12例中11例に狭心痛の消失, 1例に改善をみ, ほとんどの例が薬剤を必要とせず社会復帰をしている. これらのなかの代表的な6症例につき冠動脈造影所見を呈示し考察を加えた. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.35.637 |