内外分泌異常をもたらす膵疾患の診断と治療に関する研究: 内外分泌の関連から見た膵臓疾患

1:膵内外分泌能の相関として糖尿病患者におけるインスリン分泌能と血清リパーゼの相関を認め, インスリン不足はアミラーゼ, トリプシンの低下のみならずリパーゼの低下を招くことを認めた. 更に膵プロテアーゼ作用を抑制するFoy 305投与により軽症糖尿病のOGTTの改善とインスリン分泌の改善を認めた. 腸管内のα-グルコシターゼ, 抑制剤のBay G 5421により軽症糖尿病のOGTTの改善, IRI反応, IRG反応の改善を認め, 各型糖尿病のコントロール改善に役立つた. 2:膵癌の診断に役立つといわれるCEAは, 糖尿病において高値を示す例があり, 病歴の長期例, インスリン依存型, やせ型に...

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Veröffentlicht in:医療 1981/03/20, Vol.35(3), pp.244-246
Hauptverfasser: 国立病院膵疾患共同研究班, 赤澤, 好温, 安部, 宗顕, 吉住, 孝之, 岩崎, 絞一, 植田, 昌敏, 泉, 寛治, 仁木偉, 瑳夫, 新実, 光朗, 尾形, 安三, 横井, 敏夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:1:膵内外分泌能の相関として糖尿病患者におけるインスリン分泌能と血清リパーゼの相関を認め, インスリン不足はアミラーゼ, トリプシンの低下のみならずリパーゼの低下を招くことを認めた. 更に膵プロテアーゼ作用を抑制するFoy 305投与により軽症糖尿病のOGTTの改善とインスリン分泌の改善を認めた. 腸管内のα-グルコシターゼ, 抑制剤のBay G 5421により軽症糖尿病のOGTTの改善, IRI反応, IRG反応の改善を認め, 各型糖尿病のコントロール改善に役立つた. 2:膵癌の診断に役立つといわれるCEAは, 糖尿病において高値を示す例があり, 病歴の長期例, インスリン依存型, やせ型に高値例が多いが, その他の型にも高値例があつた. Ferritin値についても糖尿病患者で高値を示す例があり, 糖尿病の場合CEA, Ferritinの癌の早期診断としての意義に疑問がある. しかしCEA, RN-ASe, Ferritinの組合せで膵癌診断の能率が上昇する(安部ら). 3:膵外分泌機能として現在良い簡便な検査法がない. 仁木班員による血中アミラーゼ測定法の検討, ERCPと膵癌開腹所見の対比(吉住班員), P-Sテストと膵外分泌障害の関連中重炭酸塩濃度が最重要とした(安部班員). 糖尿病患者におけるPFD試験の悪化(新実班員)が報告された.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.35.244