子宮の正常上皮, 異形成上皮および癌細胞におけるアルカリホスフアターゼの活性電顕的, 細胞化学的研究

子宮頸癌のhistogenesisに関しては定説をみないが, 今日では, 子宮頸上皮を構成しているreservecellを発生母細胞とし, dysplasia, 上皮内癌, 浸潤癌へと進展するという段階説が有力視されている. 子宮頸癌の大多数は円柱上皮領域に発生するところから, 子宮頸上皮を発生母細胞としていることは間違いないと考え, 子宮頸上皮について電顕レベルでAl-Paseの活性の有無を検討し, 細胞化学的検索を行つた. またdysplasia, 浸潤癌についても同様に検索した. その結果, Al-Paseの活性はreservecell, dysplasia及び浸潤癌を構成する癌細胞の細...

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Veröffentlicht in:医療 1981/02/20, Vol.35(2), pp.138-144
Hauptverfasser: 進藤, 登, 岡田, 正明, 大橋, 成一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:子宮頸癌のhistogenesisに関しては定説をみないが, 今日では, 子宮頸上皮を構成しているreservecellを発生母細胞とし, dysplasia, 上皮内癌, 浸潤癌へと進展するという段階説が有力視されている. 子宮頸癌の大多数は円柱上皮領域に発生するところから, 子宮頸上皮を発生母細胞としていることは間違いないと考え, 子宮頸上皮について電顕レベルでAl-Paseの活性の有無を検討し, 細胞化学的検索を行つた. またdysplasia, 浸潤癌についても同様に検索した. その結果, Al-Paseの活性はreservecell, dysplasia及び浸潤癌を構成する癌細胞の細胞膜に見られた. reserve cell, dysplasia, 及び浸潤癌を比較すると, 形態的にはdesmosome, tonofilamentが各に共通して見られ, またAl-Pase活性の出現patternにも共通性が見られることからreservecell, dysplasia, 及び浸潤癌を構成する細胞は形態的にも細胞化学的にも非常に近い細胞であるものと推定される.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.35.138