徐拍性不整脈患者におけるPacingと脳波

徐拍性不整脈により, めまい, 失神発作などの脳虚血症状を示した狭義のStokes-Adams症候群患者8例にpacemakerの植込みをおこない, 全例に臨床症状の著しい改善を認めた. 一方, 脳波的にもpacemakerの植込み前に比べ, 主として基礎波の律動性に変化のあることが認められた. 脳循環はautoregulation mechanismにより心拍出量のかなりの減少に対しても一定を保つよう守られ, 脳機能の恒常性が保証されているのではあるが, それを上まわる送血量の低下に対してはautoregulationも作動しきれず中枢神経症状がひきおこされる. この際, 脳活動の低下が脳波...

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Veröffentlicht in:医療 1980/12/20, Vol.34(12), pp.1080-1085
Hauptverfasser: 塚本, 澄雄, 竹村, 潔, 堀, 浩, 堀池, 信雄, 京井, 喜久男, 内海, 庄三郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:徐拍性不整脈により, めまい, 失神発作などの脳虚血症状を示した狭義のStokes-Adams症候群患者8例にpacemakerの植込みをおこない, 全例に臨床症状の著しい改善を認めた. 一方, 脳波的にもpacemakerの植込み前に比べ, 主として基礎波の律動性に変化のあることが認められた. 脳循環はautoregulation mechanismにより心拍出量のかなりの減少に対しても一定を保つよう守られ, 脳機能の恒常性が保証されているのではあるが, それを上まわる送血量の低下に対してはautoregulationも作動しきれず中枢神経症状がひきおこされる. この際, 脳活動の低下が脳波にも反映されるわけで, この観察は臨床上大切なことと思われるが, pacing患者の脳波についての報告は少ない. 著者らはpacing前後の脳波を対比し, 心調律の正常化により脳波がどのような変化を示したか, 症例をあげて報告する
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.34.1080