いわゆる“もやもや”病の小児に対するSTA-MCA anastmosisの経験

もやもや病の2小児例に対してSTA-MCA anastomosisを施行し, 1年7カ月の経過観察をした. 第1例はcompleted strokeで発症した1才11カ月両側性もやもや病女児, 片麻痺および右半身focal seizureに対して両側STA-MCA anastomosisを施行したところ, 左片麻痺の著明な改善と右半身focal seizureの消失を得た. 第2例は, 左半身TIAを繰り返し, 右内頸動脈(C2, C1), 前大脳動脈(A1), 中大脳動脈(M1)に狭窄を有する片側性非定型的もやもや病の7才女児. 右STA-MCA anastomosisによりTIAの消失をみ...

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Veröffentlicht in:医療 1980/11/20, Vol.34(11), pp.1031-1037
Hauptverfasser: 宮本, 俊彦, 別宮, 博一, 門間, 文行
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:もやもや病の2小児例に対してSTA-MCA anastomosisを施行し, 1年7カ月の経過観察をした. 第1例はcompleted strokeで発症した1才11カ月両側性もやもや病女児, 片麻痺および右半身focal seizureに対して両側STA-MCA anastomosisを施行したところ, 左片麻痺の著明な改善と右半身focal seizureの消失を得た. 第2例は, 左半身TIAを繰り返し, 右内頸動脈(C2, C1), 前大脳動脈(A1), 中大脳動脈(M1)に狭窄を有する片側性非定型的もやもや病の7才女児. 右STA-MCA anastomosisによりTIAの消失をみた. 術後1年目の血管写では, 吻合部の開存と共に全例で硬膜より多数のtransdural anastomosisが発育していた. transdural 68%が虚血状態に起囚して発症する小児の本症は, バイパス手術の良い適応疾患であり, 幼児でもバイパス手術は可能であることを報告した.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.34.1031