各種肝疾患におけるFc receptor陽性T細胞の動態とその意義について

ウイルス肝炎における免疫病態を解析することを目的に, 各種肝疾患におけるIgG-FcR+・TおよびIgM-FcR+・Tの検出を中心に, リンパ球subsetを検討した. その結果, IgG-FcR+・Tは各病型では, ほぼ正常域にあつたが, IgM-FcR+・TはCHで有意の低下が認められた. さらに, HBs抗原陽性群でIgM-FcR+・Tの低下'とくにHBs抗原陽性のうちe抗原陽性群に著明な低下があつた. また, Early TR., T cellもCHで低下傾向が認められ, とくに, HBs抗原陽性群で有意の低下があつた. IgG-FcR+・TとIgM-FcR+・Tは有意の相補...

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Veröffentlicht in:医療 1980/09/20, Vol.34(9), pp.773-781
Hauptverfasser: 徳山, 勝之, 辻, 孝夫, 尾上, 公昭, 長島, 秀夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ウイルス肝炎における免疫病態を解析することを目的に, 各種肝疾患におけるIgG-FcR+・TおよびIgM-FcR+・Tの検出を中心に, リンパ球subsetを検討した. その結果, IgG-FcR+・Tは各病型では, ほぼ正常域にあつたが, IgM-FcR+・TはCHで有意の低下が認められた. さらに, HBs抗原陽性群でIgM-FcR+・Tの低下'とくにHBs抗原陽性のうちe抗原陽性群に著明な低下があつた. また, Early TR., T cellもCHで低下傾向が認められ, とくに, HBs抗原陽性群で有意の低下があつた. IgG-FcR+・TとIgM-FcR+・Tは有意の相補関係が認められ, とくに, CHにおいては細胞性免疫の低下と抗体産生系の機能低下が示唆され, HBウイルス感染が, これらsubsetの動態と強くかかわつていることが示唆された.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.34.773