尿管異所開口の2例

最近著者らは2例の尿管異所開口症例を経験し, 手術的に治癒せしめえたのでここに報告し, 文献的考察を加える. 第1例は, Thom分類III型で, 過剰尿管の異所開口であつたため, 診断が困難であつた症例である. 第2例は, Thom分類I型で, 尿管膀胱新吻合術をおこなつた症例である. いずれの症例も, 尿失禁を主訴として来院したが, これらは生来発症していたものではなく, ことに第1例では, 間歇的におこる尿失禁であつた. 非典型的な臨床症状を有する症例の場合には, 尿管異所開口の存在を常に念頭におかなければ, その診断にはかなりの困難のあることが痛感される....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医療 1979/02/20, Vol.33(2), pp.191-195
Hauptverfasser: 森本, 鎮義, 三軒, 久義, 藤永, 卓治, 北川, 道夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:最近著者らは2例の尿管異所開口症例を経験し, 手術的に治癒せしめえたのでここに報告し, 文献的考察を加える. 第1例は, Thom分類III型で, 過剰尿管の異所開口であつたため, 診断が困難であつた症例である. 第2例は, Thom分類I型で, 尿管膀胱新吻合術をおこなつた症例である. いずれの症例も, 尿失禁を主訴として来院したが, これらは生来発症していたものではなく, ことに第1例では, 間歇的におこる尿失禁であつた. 非典型的な臨床症状を有する症例の場合には, 尿管異所開口の存在を常に念頭におかなければ, その診断にはかなりの困難のあることが痛感される.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.33.191