三重県における子宮癌の集団検診について

三重県では昭和43年以降, 三重県衛生部, 三重県対がん協会, 三重県産婦人科医会, 三重大学医学部, スクリーナー各位などが中心になつて, 子宮癌の啓蒙運動, 集団検診を実施している. すなわち, 昭和43年10月に検診車「はまゆう」号を購入し, 過去8年間に約7万5千人を検診した. 検診方法は検診者全員にスメア検査及び婦人科的診察を行い, 選択的にコルポスコープ診を実施した. その結果発見された癌患者は116名である. 以上のことから, これまで実施してきた集団検診の方法では早期癌検出の実績はあがつておらず, しかも, 集団検診で発見されるのは全子宮癌患者の一部分にすぎず, 大部分は自覚症...

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Veröffentlicht in:医療 1978/05/20, Vol.32(5), pp.604-608
Hauptverfasser: 黒柳, 忠正, 佐原, 十四男, 森本, 英雄, 山城, 文雄, 植松, 有門, 松本, 隆史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:三重県では昭和43年以降, 三重県衛生部, 三重県対がん協会, 三重県産婦人科医会, 三重大学医学部, スクリーナー各位などが中心になつて, 子宮癌の啓蒙運動, 集団検診を実施している. すなわち, 昭和43年10月に検診車「はまゆう」号を購入し, 過去8年間に約7万5千人を検診した. 検診方法は検診者全員にスメア検査及び婦人科的診察を行い, 選択的にコルポスコープ診を実施した. その結果発見された癌患者は116名である. 以上のことから, これまで実施してきた集団検診の方法では早期癌検出の実績はあがつておらず, しかも, 集団検診で発見されるのは全子宮癌患者の一部分にすぎず, 大部分は自覚症状の発来があつて専門医の診察をうけて, 発見されている現状である. 早期検出のためには, 無症状の一般婦人を対象とした大規模な集団検診が必要であることを痛感した.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.32.604