術中胆道造影の臨床的意義について

術中に直接胆道造影を行うことは, その操作が容易なことに比して得られる情報は多い. 殊に良性胆道疾患のうち, 結石症の場合には, 遺残結石が問題となるため術中において, 手術目的を果しているか否かを確認することは意味がある. また肝外胆管遠位側特に乳頭部については術前の各種造影法でも十分に描出できない場合が少なくないし, 術中においてもその病変を確認しにくい場所であるので, 術中造影は有効な診断のための情報を提供してくれる. ただ術中造影の際膵管を描出することもあり, そのほとんどは術後経過に影響はないが, 一部の症例では膵炎を合併するものもあるため, 術後の推移には注意すべきである....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医療 1978/03/20, Vol.32(3), pp.312-316
Hauptverfasser: 石山, 和夫, 古田, 凱亮, 固武, 健二郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:術中に直接胆道造影を行うことは, その操作が容易なことに比して得られる情報は多い. 殊に良性胆道疾患のうち, 結石症の場合には, 遺残結石が問題となるため術中において, 手術目的を果しているか否かを確認することは意味がある. また肝外胆管遠位側特に乳頭部については術前の各種造影法でも十分に描出できない場合が少なくないし, 術中においてもその病変を確認しにくい場所であるので, 術中造影は有効な診断のための情報を提供してくれる. ただ術中造影の際膵管を描出することもあり, そのほとんどは術後経過に影響はないが, 一部の症例では膵炎を合併するものもあるため, 術後の推移には注意すべきである.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.32.312