国立病院における難病対策
厚生省が昭和47年以来推進しつつある難病対策は, 「特定疾患」を行政の対象とし, 1)調査研究の推進, 2)医療費対策の拡充, 3)医療機関の整備, の3本の柱を中心として, その予算が執行されている. 特定疾患は, 今日100種余りあるとされる, いわゆる「難病」のうちから, 特定疾患対策懇談会(厚生大臣私的諮問機関)の意見をきいて定められたもので, 昭和47年度には8疾患であったが, 年々増加され, 昭和50年度には40疾患(うち治療研究対象15疾患:医療費補助疾患)となった. ところで, 総病床数32,400余床(訓令定床)を容し, 1日平均外来患者数28,500余人(昭和47~49年)...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 医療 1976/07/20, Vol.30(7), pp.615-625 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 厚生省が昭和47年以来推進しつつある難病対策は, 「特定疾患」を行政の対象とし, 1)調査研究の推進, 2)医療費対策の拡充, 3)医療機関の整備, の3本の柱を中心として, その予算が執行されている. 特定疾患は, 今日100種余りあるとされる, いわゆる「難病」のうちから, 特定疾患対策懇談会(厚生大臣私的諮問機関)の意見をきいて定められたもので, 昭和47年度には8疾患であったが, 年々増加され, 昭和50年度には40疾患(うち治療研究対象15疾患:医療費補助疾患)となった. ところで, 総病床数32,400余床(訓令定床)を容し, 1日平均外来患者数28,500余人(昭和47~49年)の規模をもつ全国立病院93の施設が, この特定疾患の診療という面で, 難病対策に対応して果たさなければならぬ役割は数学的にみてもはなはだ大きいといわねばならない. そこで私は, 国立病院における難病対策の現状はどうか, 問題点はなにかなどについて各国立病院の協力を得て行ったアンケート調査の結果を述べるとともに, 「将来あるべき姿」を意識しつつ現状では如何に対処すべきか, 可能な条件はなにか, について考察を試みた. |
---|---|
ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.30.615 |